何が起きたのか
Search Engine Roundtable が2026年11月3日(米国時間)に伝えた内容の元は、同じ日のGoogleの公式ブログです。ブログを読むと、発表は大きく2つに分かれています。
- 学校向けの設定の見直し:Gemini、Gemini Notebook、Gemini in Classroom、Google検索は、K-12(おおむね小学校から高校まで)の生徒用アカウントでは、学校の管理者が明示的に有効にするまでオフになります
- 検索に「ガイド付き学習」を組み込む:生徒用アカウントで宿題の手助けを求めるような検索をすると、すぐに答えを見せるのではなく、順を追って考えるための問いかけを出す機能です。今月後半に米国の一部の学校で試験的に始め、その後ほかの学区にも広げるとしています
設定の見直しについて、Googleは学校、教師、研究者、政策担当者などの声を聞いたうえでの判断だと説明しています。切り替わる時期や対象の国は、ブログには具体的に書かれていません。学校が準備できるよう、詳しい内容は今後数か月のうちに知らせるとしています。
どんなサイトの担当者に関係するのか
発表の対象は、学校の管理者がいる生徒用アカウントです。一般の人の検索や、会社で使うアカウントを変えるという話は書かれていません。検索の順位の決め方についての説明もありません。
そのため、ほとんどの会社・店舗のサイトでは、今回の発表を理由に何かを変える必要はないと考えます。少し気にしておきたいのは、次のように、小中高生が調べものをする場面と関わりのある事業です。
- 学習塾、習いごとの教室、スポーツや音楽のスクール
- 教材、問題集、学習アプリを扱う会社
- 職場体験、工場見学、学校向けの出前授業などを受け付けている会社や店舗
なお、学校向けの Google Workspace for Education には、今も年齢に応じてGoogleのサービスの利用を管理する設定があります。今回の見直しの詳しい仕組みはまだ公表されていないので、続報を待つ必要があります。
百祥の見方:多くの会社は様子見で十分。学校に関わる事業は入口を見直す
小さな会社・店舗の多くは、今は様子見で十分だと考えます。発表はまだ方針の段階で、日本の学校でいつ、どのように変わるのかがわからないからです。「検索のお客さんが減る」と決めつけて慌てる話ではありません。
一方で、塾や教室、学校と関わる仕事をしている会社にとっては、自社の案内を見直す良いきっかけになります。学校の端末と生徒用アカウントで調べものをしている生徒は、学校の設定によっては検索を使えなくなるかもしれません。「社名で検索してください」とだけ案内していると、その場面では自社のページにたどり着けないことも考えられます。
もう1つの「ガイド付き学習」は、今のところ米国の一部の学校での試験です。宿題の答えをまとめたページの見られ方に影響するのかどうかは、まだわかりません。今の段階では記事の作り方を変えるのではなく、続報を見ておく程度で良いでしょう。
申し込みや問い合わせを実際に決めるのは、保護者や先生であることも多いはずです。生徒の検索だけを気にするより、保護者や先生が読んで判断できる情報がサイトにそろっているかを確かめるほうが、すぐ役に立ちます。
今やっておきたい3つの確認
- 自社のお客さんに小中高生が関わるかを考える:関わりがなければ、今回は知っておくだけで構いません
- 学校向けの案内の入口を見直す:学校に渡すチラシや資料が「検索してください」だけになっていないかを見ます。ページのURLやQRコードを載せておけば、検索を通らなくても開いてもらえます。保護者や先生向けに、料金・対象の学年・申し込みの流れが文字で書かれているかも確かめましょう
- 今の数字を控えておく:Search Console の検索パフォーマンスで、直近3か月の表示回数・クリック数と、よく表示される検索語句を控えておきます。生徒用アカウントかどうかを見分ける絞り込みはありませんが、変更が始まった後に比べる材料になります
関連する海外の速報:トップページしか検索に出ないとき
確度海外の速報
同じ日に Search Engine Roundtable は、小さな会社にも起こりうる別の話題を伝えています。ハッキングの被害から復旧したものの、トップページしかGoogleに登録されない状態が続いているサイトについて、Bluesky で相談があったというものです。
Googleの John Mueller さんは、情報が足りないので断定はできないとしたうえで、印象としてはハッキングとは別の、サイト全体の品質の問題のように見えると答えました。被害が何か月も続いていたなら話は別で、ハッキングとコアアップデートの時期が重なると原因を見分けにくい、とも述べています。記事では、ハッキングの後始末が終わっていない場合や技術的な問題もありうると補足されています。短いやり取りの中での回答なので、どのサイトにも当てはまる結論ではありません。
同じ状態で困っている場合は、次の順に確かめると整理しやすくなります。
- 登録の状況を見る:「site:自社のドメイン」で検索し、主要なページは URL 検査ツールで確かめます。公式ヘルプでは、500ページ未満のサイトならページ インデックス登録レポートは必要ないことが多いとされています
- 被害が残っていないかを見る:Search Console のセキュリティの問題レポートを開きます
- 内容を見直す:Googleの自己評価の項目を参考に、各ページに独自の情報があるかを確かめます
まとめ
Googleは、小中高の生徒用アカウントでは、検索やGeminiを学校の管理者が有効にするまでオフにする方針を発表しました。時期や対象の国の詳細はこれからで、一般の検索や順位の決め方が変わるという話ではありません。多くの会社は知っておくだけで十分です。子どもや学校に関わる事業では、検索を通らなくても自社のページを開いてもらえる入口と、保護者や先生が判断できる情報を確かめておくと安心です。検索の順位や表示は保証されるものではありません。サイトの案内の見直しや Search Console の見方で気になる点があれば、百祥にご相談ください。
参考・公式情報
検索の仕組みは変更される場合があります。最新情報は以下のページをご確認ください。「百祥の見方」は百祥の編集上の考え方です。
- Search Engine Roundtable|Google Will Turn Off Google Search For K-12 Schools & Testing Learning Beta(英語)
- Google 公式ブログ|Designing responsible AI for learning(英語)
- Google Workspace 管理者ヘルプ|Google サービスへのアクセスを年齢別に管理する
- Search Engine Roundtable|Only Home Page Indexed? Might Be A Google Search Quality Issue(英語)
- Search Console ヘルプ|検索パフォーマンス レポート
- Search Console ヘルプ|ページ インデックス登録レポート
- Search Console ヘルプ|セキュリティの問題レポート
- Google 検索セントラル|有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成
